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詩 『 ドゥーベ 』

       星空を初めて眺めに行った夜
       あなたは
       満天の星空を
       キラキラした瞳で
       ずっと見つめていましたね
       「あの星を下さい」
       そう言って
       ドゥーベを指差すぼくの手を
       あなたは
       ぎゅっと握りしめてくれましたね
       あのとき なぜ
       あなたがそんなに
       キラキラした瞳をしていたのか
       あのとき なぜ
       あなたがぼくの手を
       握り締めたのか
       全然分からなかったのですが
       あなたと今日もこうやって
       夜の星空を眺めていると
       少しずつですが
       分かってきたような気がします
       今日も輝いて見せてくれるドゥーベは
       遠い遠い銀河の星
       そのドゥーベを
       手に入れることは出来ない
       でも ぼくにも
       手に入るドゥーベがある
       あなたは ぼくに
       そう言いたかったのですね
       朝も夜も
       晴れの日も雨の日も
       ぼくの目の前で輝いて見せる
       ぼくだけのドゥーベがここにある
       あなたは ぼくに
       そう言いたくて
       瞳を輝かせていたのですね
       少しずつですが
       分かってきたような気がします
       ぼくも
       あなたと同じ瞳に
       なり始めています
by dreaming_star | 2004-06-02 22:01 |
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