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詩 『 おだまりっ! 』

       おまだりっ!
       そのひとことで
       もうおしまい
       
       ぴしゃりと閉められた
       その窓は
       もう二度と開かない




       
       追い出されたぼくが
       いくら窓の外を
       腕組みをして
       うろうろ歩き回っても
       鍵のかけられた
       厚いカーテン越しには
       ぼくの姿など
       もう見えない
       
       喉元に引っかかり
       ようやく出かかった
       言葉を飲み込み
       ぼくはうちに引き返す
       
       本当は
       言葉のおしくらまんじゅうを
       少し齧った後に
       なんのわだかまりもなく
       あるひとことを
       言いたかったのになっ
詩歌 おだまり
by dreaming_star | 2004-09-11 22:52 |
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