カテゴリ:詩( 266 )
詩 『 夕焼けバトミントン 』

       夕暮れ時の風のない日
       父さんと兄さんと僕とで
       よくバトミントンしたっけな
       うちの庭に小さなコート作って
       
       夕焼けがきれいな日には
       父さんは早いサーブを打ち
       兄さんはすばやく空高いレシーブをして
       夕焼けに目がくらんで僕は打ち返せなかったな
       
       あの日のような
       まぶしい夕焼けを見ると
       無性にバトミントンがしたくなる
       
       父さんと兄さんと僕の三人で
       こうたいごうたいに空高く打ち上げてた
       夕焼けバトミントンがしたくなる
       
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by dreaming_star | 2004-04-26 21:49 |
詩 『 小指 』

       こんちくしょー
       こんちくしょー
       何で俺だけ 俺だけ
       こんな思いしなくちゃいけないんだ
            
            嘆きたくなるよな
            お前さんのその気持ち よく分かるよ
            別にお前さんが悪い訳じゃないのに
            被害に遇うのはお前さんばかり
            ブレーキの側にいたというだけで
            今日痛い思いをしたお前さん
       
       こんちくしょー
       こんちくしょー
       何で俺は 俺は
       端っこにいなくちゃいけないんだ
            
            どこか別の場所に移りたい
            お前さんのその気持ち よく分かるよ
            別にお前さんが選んだ訳じゃないのに
            端っこにいるからあまり活躍出来ない
            親指みたいに頻繁に活躍したいのに
            遠い場所にいるから出番がないお前さん
            
       でもね 小指さん
       お前さんにだけしか
       出来ないことがあるよ
       思い出してごらん
       よーく考えてごらん
       
            あの子とゆびきりげんまんするのは誰だい?
            あの子と赤い糸で結ばれてるのは誰だい?
            
       小指さん
       お前さんにしか出来ないこと
       他にもいっぱいあるんじゃないのかな
       思い出してごらん
       よーく考えてごらん
            
            だからね
            端っこにいるからって僻まないで
            早くその傷直して
            結ばれた赤い糸手繰り寄せ
            ほら、あの子とゆびきりげんまん
            みんなを羨ましがらせてやろうよ!
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by dreaming_star | 2004-04-25 22:50 |
詩 『 あなたと鳩 』
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「こんにちは。」
消え入りそうな声であいさつすると
あなたは僕の後ろをくるりと廻り
鳩の群れの前にちょこんと座る
       
手にしたパンをひとちぎり
指先で器用にほぐすと
あなたは手のひらを開いて
鳩の群れに右手を差し出す
       
そそそーっと近づく鳩たちは
我先にと手の中のパンをついばむ
鳩もついばみ方を覚えているのだろう
あなたは手のひらも指先も動かさず
膝を抱える腕に顎を乗せ
鳩たちを見守る目に
微笑みを浮かべている
       
       艶のない白髪混じりの髪の毛
       木綿の服
       素足に白い鼻緒の草履
       お世辞にもきれいな格好とは言えない
       
       けれど
       あなたは
       とても眩しかった
       声をかけることが出来ないくらい
       あなたの その手に その姿に
       群れる鳩のように
       僕は魅了されてしまっていた
       
       20年後、いや30年後
       あなたに会うことが出来たなら
       聞いてみたい
       あなたの手 その姿
       あなたという人に
       近づくことが出来ますかと
       
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by dreaming_star | 2004-04-24 22:07 |
詩 『 別れのあいさつ 』
       
       もう一年も前に別れたはずなのに
       あなたは別れのあいさつをしろと言う
       何を言えばいいのですか?
       いまさら何を言えばいいのですか?
       
       ありふれた別れのあいさつなら
       あなたは聞こえない振りをするでしょう
       あなたのことを気遣う別れの言葉も
       ふさいだあなたの耳には届かないでしょう
       
       それなのに
       あなたは視線を反らそうともせず
       僕に別れのあいさつをしろと言う
       一体何を言えばいいのですか?
       いまさら何を言ったらいいのですか?
       
       夕日が水平線に沈んでゆく
       その跡を揺らし
       別れのあいさつを
       僕の代わりにして
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by dreaming_star | 2004-04-23 23:05 |
詩 『 にらめっこ 』
       
       じっと見ないで下さいよ
       そんなに見つめられると
       照れくさいじゃありませんか
       そんなに僕の顔に興味がおありですか?
       そりゃ幼い頃にはかわいいと言われた方ですが
       今はそれほどではありませんよ
       
       そんな目で見ないで下さいよ
       くりくりの目で見つめられると
       こっちまで大きな目をしてしまいそうです
       どんなに目を大きくしようと思っても
       鼻がでーんと顔の中央に胡座をかくだけで
       目はちっとも大きくなりませんがね
       
       よく見るとあなたの顔も味わい深いですね
       特にその眉毛がいいですよ
       足長の毛がくるっとカールしてますね
       睫毛パーマというのは聞いたことがありますが
       もしかして、それ眉毛パーマですか?
       僕の眉毛もあなたのみたいに長かったら
       眉毛パーマ一度試してみたかったです
       
       僕の顔そんなに可笑しいですか?
       僕の顔そんなに滑稽ですか?
       お腹がよじれそうなくらい笑ってますね
       涙流しながら笑っちゃってますよね
       
       ここだけの話ですが
       実はこの顔
       母親似の天然物らしいですよ
       
       
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by dreaming_star | 2004-04-22 20:47 |
サウジアラビア童話 『 お母さん 』


一番大好きな人 一番大切な人

お母さんはわたしの人生そのもの 私自身より大切な人

私は言った。「愛情の泉よ あなたの名前はいつも心の中にある」

お母さんの愛情は 私の人生を夢で満たし 甘い水のように私に注がれる

お母さんの心は なんて高貴で なんて綺麗で なんて透き通っているのだろう

心は気前良く、慈悲深く それを創った主に祝福あれ

お母さんへの愛を歌い出した赤ちゃんの後ろで

昨日も今日も 歌っている星の声を私は聞く

綺麗な色の花を摘んで綺麗に生けて私からの思い出として

彼女の両手にそれを差し出す私を見て お母さんは喜んだ

お母さん あなたは私の思い出の中の喜び

あなたの心は愛情でできていて あなた自身は慈悲から創られている

あなたへの愛は心の中で膨らんで綺麗な愛情の泉よ

私に人生を与えてくれた人 私が輝くまで愛情を注いでくれる人


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by dreaming_star | 2004-03-25 09:08 |