カテゴリ:のらねこ物語( 209 )
のらねこ物語197 『 ねこまくら 』
のらねこ物語 ねこまくら ねこ枕 こねこ 写真

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ララは初めて石の枕で眠ることにしました。
石の枕はひんやりして気持ちいいからです。

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でもララは
頭の向きをかえたり

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寝返りを打ったりして
なかなか寝付けない様子でした。

ララはおばあちゃんのひざまくらが大好きで
いつもおばあちゃんのひざまくらで眠っていました。
おばあちゃんのひざまくらはぷよぷよしていて
頭を乗せると、頭を撫でられるように
身をあずけると、やさしく抱かれているように
ララにとっておばあちゃんのひざまくらは
心地よく、安心して、眠ることが出来る場所だったのです。

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「ごつごつした石の枕じゃ眠れない。
おばあちゃんのひざまくらがいちばんいいわ!
おばあちゃん、ねこまくらして!」
甘えた声をしてララは
また、おばちゃんにひざまくらのおねだりをしました。

おばあちゃんは、
仕方ないわねという顔をして
ララにねこまくらをしてあげました。

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by dreaming_star | 2005-08-10 22:18 | のらねこ物語
のらねこ物語196 『 海の見える展望台 』
のらねこ物語 海の見える展望台 こねこ 写真


チャトラは今日も空を見上げていました。
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列を乱さず、ゆっくりと
雲は空のお散歩を楽しんでいました。
澄んだ瞳をにっこり微笑ませ
青空は雲の行列を見つめていました。

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「ねぇ、おかあさん。
今日の空、雲がお散歩してるよ。
みんな、お行儀がいいんだよ!」
そう言うと、チャトラは寝転がったまま
うーんといっぱい手足を伸ばして
そばで眠っていたおかあさんのおしりを
つんつんと突っつきました。

おかあさんは目を開け、空を見上げると
「とても楽しそうにお散歩してるわね。」
と言いました。
それから、おかあさんは
むっくり立ち上がり、子どもたちを見回すと
「今日は雲もお散歩するほどいいお天気です。
これからおかあさんは
海の見える展望台にお散歩に行こうと思います。
おかあさんといっしょに
海の見える展望台に行きたい子はいるかな?」

おかあさんが手を上げる仕草をすると
元気な声で「はーい」と
チャトラ、クロマ、ちびちゃんが手を上げ答えました。

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ララはコロコロ転げまわり
大喜びしながら「はーい」と答えました。


海の見える展望台へは、
険しい山道を登っていかなければなりません。
しかし、険しい山道も
みんなで登るとそんなに苦にはなりませんでした。

山道脇に咲く花花が
風にそよ吹き微笑んでくれました。
山の奥から聞こえる鳥の声が
展望台まで後少しだよと
こだまして聞こえてきました。

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見つけたクモを真似て
ララは可笑しな顔をして
みんなを笑わせました。


「展望台に着いたわよ。」
おかあさんの声で、子どもたちが顔を上げると
目の前の展望台へ向かって駆け出して行きました。

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子どもたちは、海の見える展望台に立つと
「わぁー」
そう言ったっきり、もう何も言わず
展望台からの眺めに見入っていました。

「おかあさんはね、
大切なひととが出来たら、
ここに来ることにしているの。

同じ光、同じ風
自然をいっぱい浴びながら
展望台までの長い道のりを
いっしょに歩く。
そして、
いっしょに
同じ景色を眺める。

それだけのことだけどね
おかあさんには
そのひとのことが
よーく分かるの。

あなたたちが大きくなって
大切なひとが出来たら
この
海の見える展望台に連れていらっしゃい。
あなたたちには
きっと
おかあさんの気持ち分かるから。」

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by dreaming_star | 2005-08-08 21:46 | のらねこ物語
のらねこ物語195 『 チャトラの店番 』
のらねこ物語 チャトラの店番 こねこ 写真

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チャトラは、のらねこ食堂が大好きです。
のらねこ食堂のどれみちゃんをどれみおばちゃんと呼び、
毎日のようにのらねこ食堂に遊びに行っていました。

どれみおばちゃんは
「お茶探しに行って来るわね。」
そう言って、大張りきりで山へ出かけて行きましたが
一ヶ月経っても、どれみおばちゃんは
のらねこ食堂に帰って来ませんでした。

山の中で迷子になっちゃったのかな、
怪我をして動けなくなっているのかな。
チャトラは、どれみおばちゃんのことが心配で
よくないことを考えては頭を振り
のらねこ食堂でいつも見ていた
どれみおばちゃんの笑顔を思い浮かべました。

どれみおばちゃんは、
のらねこ食堂にいるときはいつも笑顔でした。
チャトラは、
のらねこ食堂の店先で
どれみおばちゃんのまねをして笑いました。

どれみおばちゃんが帰って来たとき
とびっきりの笑顔で迎えるために
チャトラは、笑顔の練習をしながら
のらねこ食堂の店先で待つことにしました。

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by dreaming_star | 2005-08-03 23:01 | のらねこ物語
のらねこ物語194 『 おかあさんのしっぽ 』
のらねこ物語 おかあさんのしっぽ こねこ 写真

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チャトラは、動くものには何にでも興味があります。
かわいらしい目を見開いて、小首を傾げてみたり
動きに合わせてグルグルと、顎で円を描きながら
まっすぐな視線で、しっかりと、その動きを捕らえます。

チャトラは、おかあさんのしっぽが大好きです。
パタパタしたり、ニョロニョロしたり
絶えず動き続け、予測不可能な動きをする
おかあさんのしっぽに、厭きることがないからです。

飛び跳ねてつかまえたり、ぎゅっと掴んだりして
こねこが、おかあさんのしっぽにしがみつくと
夏の風がコロコロと笑い、無邪気な顔をして空に運んでゆきました。

ブンブンブン、
おかあさんはしっぽを振り、
夏の風に乗っていってらっしゃい。
そう言うかのように、ブンブンとしっぽを振りました。

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by dreaming_star | 2005-08-03 00:00 | のらねこ物語
のらねこ物語193 『 クロマのかくれんぼ 』
のらねこ物語 クロマのかくれんぼ こねこ 写真

ララとクロマはかくれんぼをすることにしました。
最初はララがオニになりました。
十数えると、。
「もういいかい?」
と、ララは言いました。

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「まーだだよ。」
クロマは隠れ場所を探しながら言いました。

「もういいかい?」
ララがもう一度言うと、

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クロマは石の柱の影に隠れて
「もういいよ!」と言いました。

ララは額に手を当てて辺りをぐるりと見回すと、
クロマを探して歩き出しました。
「クロちゃーん、どこにいるのかなぁ。」
すると、石の柱の影で
黒くて小さなものが動いているのを見つけました。
それは、隠れているクロマでした。
ララは、クロマのそばに走っていくと、
「クロちゃんみーつけたっ!」
と、大きな声で言いました。

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「あー、みつかっちゃったぁ。」
クロマはコロンと仰向けになると、残念そうに言いました。

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「どうしてみつかったのかなぁ。」
ひとり考えているクロマを見て
ララはくすっと笑いました。

黒いクロマの身体は
白い所ではよく目立つのです。
ララはそのことを知っていましたが
クロマには内緒にしておきました。
隠れ上手のクロマよりも
へたっぴないまのクロマと
かくれんぼするのが面白かったからです。

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by dreaming_star | 2005-08-01 19:11 | のらねこ物語
のらねこ物語192 『 ララ、肉球登録をする 』
のらねこ物語 ララ、肉球登録をする こねこ 写真

ララはチャトラといっしょに草原にいました。
草原を駆け抜ける風がさらさらと
小川を流れる水のように草原をなびかせていました。
風が止むとふたりは、飛び跳ねたり、束ねたりして
草原から聞こえてくる声を聞いて遊んでいました。

そこへ、数人のひとがやって来ました。
上着なしのノーネクタイ、
今、流行のクールビズなスタイルでした。
「ねぇ、きみたち、この春、生まれてきたんだよね。
ぼくたちこういうものなんだけれど、
きみらは、肉球認証って知ってるかな?」
そのひとりがYシャツの胸元から名刺入れを取り出すと
その中から一枚取り出してララとチャトラに差し出した。

その名刺には、のらねこ調査団 第一課長 根古屋猫六。
その下に小さなエコマークがあり、この紙は再生紙を使っています。
と、書いてありました。

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ずーっと名刺を見続けて、顔を上げないララとチャトラに
根古屋猫六は、しびれを切らし毎度の勧誘トークをし始めました。
「みんなは、肉球認証って知ってるかな?
えっつ!知らない?
じゃ、手のひら静脈認証って知ってるよね?
手のひら静脈は、一人一人パターンが異なり、
血流があるかどうか検知して認証する最新技術!
人間が手のひらなら、ねこは肉球、
そうお考え下さったら結構です。
肉球認証は個人を認証するだけでなく
もしものときの天災にも安心を保証し、
その上、その他の特典もございます。
どうです?
あなたのもしものために、肉球認証をしてみませんか?」

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「はーい!」
ララは元気よく手を差し出しました。
勧誘に唆されたのではなく、
見るものが新鮮で、何にでも興味を持っていたからです。
「あなたもいっしょにどうですか?」
と、チャトラも誘われましたが、

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「また今度にします。」
と、チャトラは出しそうになった手を引っ込めました。

ララとチャトラは
おかあさんの教えに忠実に従ったのです。
ララは、
「自分がよいと思うことには、何にでも挑戦しなさい。」
と、いう言葉に、
チャトラは
「疑わしいことがあれば、しばらく様子を見て判断しなさい。」
と、いう言葉に。

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by dreaming_star | 2005-07-30 22:14 | のらねこ物語
のらねこ物語191 『 チャトラ夏を追いかける 』
のらねこ物語 チャトラ夏を追いかける こねこ 写真

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今日の空は夏の顔をしていました。
夏の顔の空は暑い風を吹かせ
空中の雲を消そうとしているようでした。

夏の顔の空の吹かせる風から逃れようと
小さな雲は
うすく伸びて消えてしまいましたが
大きな雲は
さーっと
暑い風の中を駆け抜けて行きました。

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「わぁー、今日の雲、
空の中を走ってるみたい!」
いつもは、
ふーわ、ふーわ、ふーわ、って
きもちよさそうに飛んでるのに
今日は、
かけっこしてるみたいに
すごくはやいぞ!」

チャトラは目をキラキラさせていいました。

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それから、
チャトラは身を乗り出して
大きな白い雲を見上げると
暑い風を背に受けて
雲の流れていくほうに駆けていきました。

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by dreaming_star | 2005-07-26 18:51 | のらねこ物語
のらねこ物語190 『 クロマ、UFOをみる? 』
のらねこ物語 クロマ、UFOをみた? こねこ 写真


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「きょうのそら、とてもきれいなだな。」
クロマはいつものようにそらをみあげていました。
すると、そらのとおくかなたで
キラキラひかりかがやいているものをみつけました。

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そのひかりは、だんだんクロマのほうにちかづいてきたかとおもうと
あっというまに、すーっときえてなくなりました。

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クロマはみをのりだして
そのひかりをみつめまていました。

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「ララちゃん、さっきのみた?」
クロマがララにそうきくと

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「ふぁにをみぃふぁの?」
と、ララはふわぁーんとあくびをしながらいいました。

「もぅ、ララちゃんったら、みてなかったの。
さっきね、ぼく、
キラキラしながら、そらをながれていくひかりをみたの。
すーっとながれていって
そのひかりは、あっというまにきえてなくなっちゃった。
あれって、ながれぼし、なのかな?」
クロマはほしずかんにのっていた
ながれぼし(りゅうせい)のことをおもいだして
ララにききました。

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「ほしは、たいようのひかりのないよるにみえるものだから、
クロちゃんがみたのは、もしかしたら、UFOかもしれないわね。」

と、ララはすこしまじめなかおをしていいました。

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「ゆーふぉー?」
きいたこともないなまえに
クロマはおどろいてこたえました。

「UFOとは、みかくにんひこうぶったいのこと。
そらとぶえんばんともいわれ、
ちきゅうがいちてきせいめいたいののりものとされているの。
ちきゅうがいちてきせいめいとは、
ぞくに、うちゅうじんっていわれていて
ちきゅうじょうのせいめいぶったいをさらって
かいたいじっけんをしているっていう、うわさもあるわ。」


「だいじょうぶだよ、
ぼくは、そんなおそろしいもののそばにちかづいたりしないし
もし、うちゅうじんが、ぼくをつかまえようとしたら

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わぁーって、おどろかせてやるから!」

クロマのおかしなかおに
ララはくすっとわらいましたが、
「きけんをかんじたら
クロちゃん、すぐにあんぜんなばしょににげるのよ。」

と、ララはしんけんなかおをしていいました。

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by dreaming_star | 2005-07-24 23:05 | のらねこ物語
のらねこ物語189 『 ここほれニャンニャン 』
のらねこ物語 ここほれニャンニャン こねこ 写真

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クロマはあなをほっていました。
ここにはなのたねをうえて
だいすきなおかあさんに
プレゼントするためです。

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「クロちゃん、なにしてるの?」
ララがクロマにだきつきながらいいました。

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「あなをほってるの。
ここにね、
はなのたねをうえようとおもうの。
ぼくのそだてたはなを
おかあさんにプレゼントするためにね。」

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ララはクロマのやさしさにこころをうたれ
「きれいなはながさくといいわね。」
そういうと、
ララはクロマといっしょに
あなをほりはじめました。

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「ここほれニャンニャン。」
「ここほれニャンニャン。」
ふたりはかけごえをかけながら
あなをほりました。

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「ララちゃん、このくらいでいいかなぁ。」
クロマがあなのぐあいをたしかめていると

「クロマ、ララ、どこにいるの?」
おかあさんがクロマとララをさがしにきました。

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「あっ、おかあさんだ!
ララちゃん、
このことはおかあさんにはないしょだよ。」
クロマはそういうと
ほっていたあなのそばからはなれました。

きょうはクロマとララに
おかあさんにないしょごとが
ひとつふえた
いちにちとなりました。

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by dreaming_star | 2005-07-23 19:38 | のらねこ物語
のらねこ物語188 『 ララのせみとり 』
のらねこ物語 ララのせみとり こねこ 写真

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クロマがはっぱをつついてあそんでいると
ララがやってきました。
ララはいっぽんのきのまえでたちどまると

そのままじーっと
きをみあげてたっていました。

「ララちゃん、なにしてるの?」
クロマがそうきくと

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ララはきのみきにてをあてると
そっとささやくようにこたえました。

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「ほら、あそこにね、
アブラゼミがとまっているの。
このきをずっとたどっていったえだのさきよ
あんなたかいところにとまっているアブラゼミを
どうしたらつかまえられるかなって
アブラゼミをみつめながら
わたし、かんがえていたのよ。」

ララはきをみあげながらいいました。

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それから、
ララはきにのぼろうとしましたが、
まだきのぼりがじょうずでないララは
のぼったぶんだけするすると
すぐにじめんにおちてしまいました。

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かじってきをたおそうとしましたが
ララのかわいらしいけんしでは
きをたおすこともできませんでした。

かぜがひゅーとふいて
アブラゼミはとんでいってしまいました。
「あぁーっ。」
ララとクロマは
セミがそらのかなたへ
きえてみえなくなるまでみつめていました。

「セミさん、とんでいっちゃったね。」
アブラゼミがとんでいってざんねんだけれど
おおぞらをとんでいくすがたをみれてよかったね。
ララのことばがクロマにはそういっているようにきこえ
クロマはララにしせんをうつすと
にっこりほほえみまし
ララもクロマにほほえみかえしました。

それから、
ふたりはまたそらをみあげると
そらまでとどくほどのおおごえでわらいました。。

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by dreaming_star | 2005-07-22 21:10 | のらねこ物語