2005年 10月 05日 ( 1 )
ありがとう
ある夜
ぼくは眠りながら泣いていた
でもそのことに
ぼくは気付いていなかった

遠くで
誰かの呼ぶ声が聞こえてきた
その声は
だんだん近づいてくると
唸るように
耳の内側から聞こえ始めた

その声が
自分の声だと気付くのに
しばらくの時間がかかった

頬を伝う
あつい涙の感触が分からなかった
自分が泣いている
その理由も分からなかった





遠くで
誰かがぼくを呼ぶ声がする

ごめんなさい、ごめんなさい
ぼくはうわごとのように繰り返し
それから
深い眠りに落ちた





翌朝、目を覚ますと
あなたは
ぼくの手を握りしめて眠っていた

ぼくが手を放そうとすると
あなたは目を覚まし
もう大丈夫よというように
にっこりと微笑んだ





ぼくはいままで
ひとりでも平気だと思っていた
頭ではそう思っていたけれど
ほんとうはそうじゃなかった

ひとりでいるとき
こころの中は
いつも涙で溢れていた

子どもころの夢が
こころのダムの堰き止めをはずし
あなたのぬくもりが
ぼくに気付かせてくれた





ありがとう
いまのぼくには
この言葉しか思いつきません

だから
これから毎日
あなたに
ありがとうの言葉を贈ります
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by dreaming_star | 2005-10-05 00:04 | 日記