2005年 08月 08日 ( 1 )
のらねこ物語196 『 海の見える展望台 』
のらねこ物語 海の見える展望台 こねこ 写真


チャトラは今日も空を見上げていました。
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列を乱さず、ゆっくりと
雲は空のお散歩を楽しんでいました。
澄んだ瞳をにっこり微笑ませ
青空は雲の行列を見つめていました。

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「ねぇ、おかあさん。
今日の空、雲がお散歩してるよ。
みんな、お行儀がいいんだよ!」
そう言うと、チャトラは寝転がったまま
うーんといっぱい手足を伸ばして
そばで眠っていたおかあさんのおしりを
つんつんと突っつきました。

おかあさんは目を開け、空を見上げると
「とても楽しそうにお散歩してるわね。」
と言いました。
それから、おかあさんは
むっくり立ち上がり、子どもたちを見回すと
「今日は雲もお散歩するほどいいお天気です。
これからおかあさんは
海の見える展望台にお散歩に行こうと思います。
おかあさんといっしょに
海の見える展望台に行きたい子はいるかな?」

おかあさんが手を上げる仕草をすると
元気な声で「はーい」と
チャトラ、クロマ、ちびちゃんが手を上げ答えました。

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ララはコロコロ転げまわり
大喜びしながら「はーい」と答えました。


海の見える展望台へは、
険しい山道を登っていかなければなりません。
しかし、険しい山道も
みんなで登るとそんなに苦にはなりませんでした。

山道脇に咲く花花が
風にそよ吹き微笑んでくれました。
山の奥から聞こえる鳥の声が
展望台まで後少しだよと
こだまして聞こえてきました。

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見つけたクモを真似て
ララは可笑しな顔をして
みんなを笑わせました。


「展望台に着いたわよ。」
おかあさんの声で、子どもたちが顔を上げると
目の前の展望台へ向かって駆け出して行きました。

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子どもたちは、海の見える展望台に立つと
「わぁー」
そう言ったっきり、もう何も言わず
展望台からの眺めに見入っていました。

「おかあさんはね、
大切なひととが出来たら、
ここに来ることにしているの。

同じ光、同じ風
自然をいっぱい浴びながら
展望台までの長い道のりを
いっしょに歩く。
そして、
いっしょに
同じ景色を眺める。

それだけのことだけどね
おかあさんには
そのひとのことが
よーく分かるの。

あなたたちが大きくなって
大切なひとが出来たら
この
海の見える展望台に連れていらっしゃい。
あなたたちには
きっと
おかあさんの気持ち分かるから。」

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by dreaming_star | 2005-08-08 21:46 | のらねこ物語