2005年 07月 10日 ( 1 )
のらねこ物語183 『 のらねこ食堂の新メニュー3 』
前回のお話はこちらのらねこ物語 のらねこ食堂の新メニュー

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「ちょうちょさん、わたしの名前は、どれみよ。
おかあさんがつけてくれたの。
どれみって名前、ちょっと変わってるでしょ。
わたしね、
いつか、おかあさんに聞いたことがあるの。
反抗期には、まだ程遠いことだったんだけれどね、
もやもやっと、おおいかぶさるきりのように
自分の名前がついた理由が、
けむたくって、しかたなくって、
おかあさんに聞いてみたことがあるの。
   「どうしてわたしに、
    どれみって、名前をつけたの。」
ってね。
そしたらね、
おかあさんは、こう言ったの。」

   「あなたが生まれた日も、
    今日のように雨が降っていたわ。
    降りしきる雨の中、
    きりの中をさまようように、
    あなたもきっと、
    かあさんのお腹のなかをさまよっていたのね。
    なかなか出て来ないあなたをお腹に抱え、
    かぁさんの気も遠くなりだしたころ、
    おひさまが顔を出したの。
    まばゆい光を放って、姿を表し、
    それとおなじころ、
    あなたは生まれてきたの。
    あなたのひたいには、
    ピアノのけん盤のような模様が
    しっかりと描かれていて
    ぽっん、ぽっん、ぽっん、
    木の葉からしたたる雨しずくが
    ど・れ・み、って音をたてたの。
    神さまがわたしたちにさずけてくれた子は
    ひかりを音に変え、
    どれみ、
    この音から、いのちの曲を奏でる
    子となるだろうって、ね
    そう思ったから、
    どれみ、ってつけたのよ。」
ってね。
それ聞いて、わたし、
この名前が好きになったのよ。」

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「あらやだ。
わたし、自分のことばかり言って。」

どれみちゃんは、少しはずかしくなって
くちもとを葉っぱで隠しおどけた顔をしました。
つづく

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by dreaming_star | 2005-07-10 21:00 | のらねこ物語