詩 『 アオギリ 』

       アオギリが倒れた
       あのアオギリが倒れてしまった
       
       五十九年前のあの熱線に
       幹を抉られ
       枝も焦がされながらも
       生き延びてきた
       あの
       アオギリが       
       平和記念公園に移殖され
       五十九年前のあの日の
       生き証人として
       尊ばれ
       慈しまれてきた
       あの
       アオギリが       
       今日
       強風に
       あおられ
       ばったり
       根元から
       倒れてしまった
       
       自然の営みに
       逆らうことは出来ない
       生あるものは
       いつかは朽ち果てる
       だが
       生きてきた信念
       その真髄だけは
       見失ってはならない
       と
       生と死の狭間をすり抜け
       平和へと導いた
       アオギリは
       自らの身を張り
       ぼくらに
       伝えようとしているのだ
詩歌 アオギリ   
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by dreaming_star | 2004-09-07 22:20 |
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