詩 『 あのとき 』
詩集 あのとき
       あのとき
       ぼくが口にした言葉はイツワリでした
       そう言ったら
       あなたは慢侮の言葉を
       ぼくに浴びせることでしょう
       
       あのとき
       ぼくの流した涙はニセモノでした
       そう言ったら
       あなたは軽蔑の眼差しで
       ぼくを見つめることでしょう
       
       あのとき
       流した涙
       口にした言葉は
       堰き止めを失ったダムのように
       ぼくのこころから
       溢れ出したものに違いありません
       
       でも
       いまのぼくには
       それが
       ホンモノだったかどうかも
       分からなくなってしまうほど
       それは遠い
       遠い存在となってしまいました
       
       人の気持ちというものは移り行くものです
       追憶の日々はいつかは薄れ行くものです
       
       それが罪と言うならば
       ぼくはその罰を受けましょう
       あなたの記憶の中から
       忘却の彼方に連れ去るという罰を
       ぼくは快く受けましょう
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by dreaming_star | 2004-08-31 21:13 |
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