詩 『 夜の海 』


     今宵の海は風もなく波もなく
     ひっそりと佇む平野のようで
     満天の星空に微笑み返す月明かりだけが
     ここが海だと教えてくれる
     
     波止場に眠る船の寝息が
     昼間のエネルギッシュな陽の光を
     ビロードに包まれた漆黒の渦の中
     手繰り寄せるように連れ去って行く
     
     夜の風が微かに流れ
     月光を朧に揺らし
     漂い出すは空虚さ
     
     明日を迎えに
     月光が海中に眠る頃
     人恋しくなる夜の海

     


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by dreaming_star | 2004-03-19 22:55 | 詩の目次1-100
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