詩 『 夕立ち 』

       街の騒音を呑み込み降り出す夕立ち 
       通りを走るトラックの音さえも消し去り
       映画の回想シーンのように止まる時間に雨音だけが流れる
       
       昼間バカンスを楽しんだばかりの日焼けしたアスファルト
       どさどさと打ちつける夕立ちに少しひやっとしながらも
       ひなたの匂いのする熱い吐息を湧き上げる
       
       先程出来たばかりの小プールにおじさんはダイブ
       滑り台を滑る子どもみたいに大股開きで大はしゃぎし
       滑り抜けた後の小プールは振ってはいけませんと言われても
       必ず振って開けていたシュワシュワのソーダ水のよう
       
       夕立ちは止み もう空はどっぷりと暮れた藍色
       紅色のうす雲がうっすらと浮んで見える
       セミが一匹 息を吹き返したように鳴き始め
       安息の回想シーンもつかの間 街中に騒音が鳴り響く
       
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by dreaming_star | 2004-07-30 22:39 |
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