詩 『 休刊日 』

       出かけのポスト
       取り出すはずの朝刊
       空のポストに思い出す休刊日
       いつもあるはずのない寂しさ
       いつもあるもののない寂しさ
       
       朝のラッシュ
       四つ折りにした紙面
       鳥インフルエンザがどうとか
       円安で株値がどうとか
       活字の斜め読み
       後はポィとくずかご行き
       
       それなのにそれなのに
       僕の習慣その朝刊
       ないと手持ちぶさた
       落ち着かない手に文庫本
       目は活字の上通り過ぎ
       移り行くのは車窓の景色
       
       海面に敷かれた朝日の絨毯
       目薬を指すようにかざす
       朝刊を持たない手を
       行き場を失った手が掴む
       空を刹那く
       休刊日の朝の空を
       
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by dreaming_star | 2004-03-15 23:25 | 詩の目次1-100
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