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詩 『 小石 』

   
       川原に小石が転がっていました
       川原に小石があるのは当たり前ですが
       なぜだかその小石が気にかかり
       前を通り過ぎることが出来ませんでした
       
       それは
       その小石があなたによく似ていたから
       あなたがそこにいるのかと思ったくらい
       あなたにとてもよく似ていたのです
       
       小石は楕円形で全体的にアメジスト色
       重ねた白い層の石層からも高貴な感じがし
       レースの模様をあしらったところなども
       本当にあなたにそっくりなのです
       
       以前にもあなたに似た石を見つけたのですが
       あなたに見せることは出来ませんでした
       石に似ているなどと言われ
       あなたの気分を損ねるんじゃないかと思ったからです
       
       今度はあなたに見て欲しいのです
       あなたにそっくりのこの小石を是非見て欲しいのです
       この小石は磨けばアメジスト色を輝かせるかも知れません
       この小石は磨けば何かを語りかけてくれるかも知れません
       
       今度はあなたに受け取って欲しいのです
       きっとあなたも気に入ってくれるでしょう
       この小石はあなたに似て気まぐれに輝く気がするのです
       この小石が輝いたとき僕の想いを伝える気がするのです
       
       
by dreaming_star | 2004-03-10 20:31 | 詩の目次1-100
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