詩 『 雨の後 』
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                        空の窓枠
                        すっぽりと填ぐ黒雲
                        強風を伴う大粒の雨を降らせ
                        葉陰から蝸牛
                        のそのそと這い出し
                        どさどさと降る横なぶりの雨に
                        こりゃたまらんわ と
                        ぐるり角を一回転させて
                        渦巻き状の殻に
                        舌を巻き引っ込める
                        
                        雷雨を引き連れる風
                        しなる街路樹
                        全身を震わせ
                        恐れおののいているものの
                        右往左往するばかりで
                        その場から
                        一歩も動こうとはしない
                        
                        西から吹く
                        乾いた風が
                        さっと黒雲を追い払い
                        先程までの
                        暴風も豪雨も
                        嘘のように消え
                        目覚めたばかりの
                        赤子のように
                        蝉が鳴き始めている
                        
                        見上げる空に
                        残る灰色の雲
                        雨の残り香を乗せ
                        隙あらば
                        雨を降らせようとするものの
                        その隙間から
                        覗く青空
                        そうはさせまいと
                        嵌空の
                        真綿の雲に変えてゆく
                        
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by dreaming_star | 2004-07-08 23:23 |
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