詩 『 半夏生 』

       口数の少ないきみが
       今日は珍しく
       きみの方から話しかける
            今日は「半夏生」の日だね と
       ぼくは聞きなれない言葉に
       きみの口調を真似て
            ハンゲショウ?
       と聞き返す
            「半夏生」はね
            太陽の黄経が
            100度となる時のことで
            夏至から十一日目
            太陽暦では七月二日頃
            今年はちょうど
            今日にあたるんだ
            「半夏生」を迎えると
            梅雨は明け
            田植えの終期となる
            季節が春から夏に
            ちょうど変わる日なんだよ
       いつになく
       饒舌に語るきみに
       ぼくは
       ぽかんと口を開け
       きみを見つめる
       きみは
       きらきらした目を
       ぼくの方に向け
       しばらくぼくを見つめると
            こんな話、面白くないよね
       そう もごもご言うと
       下を向いて
       もう口を開かなかった
       
       「半夏生」の
       ちょうどそのとき
       ぼくらは月を見つめる
       限りなく
       満月に近い月の光
       ぼくらに降り注ぎ
       夏のはじまりを告げる
       
[PR]
by dreaming_star | 2004-07-01 21:37 |
<< Jerryちゃんがしゃべった。... のらねこ物語63 『 あやまっ... >>