詩 『 真夏のような暑い風 』
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            赤いリボンのついた麦藁帽子
            真夏のような暑い風がさらい
            少女は前髪をおでこに貼り付けたまま
            麦藁帽子を追いかける
            ようやく掴まえたよと
            木陰に腰掛け
            眩しそうに少女を見つめる父親に
            自慢そうに振る
            少女が差し出す麦藁帽子
            父親は少女の頭にちょこんと乗せると
            その手で少女の小さな手を握り締める
            少女が手を握り返し
            見上げてにっこりと笑うのを合図に
            父親は少女の両脇をひょいっと持ち上げ肩車
            楠の葉 空をかける雲 青空をも
            掴み取る勢いで
            少女は父親の肩の上で
            精一杯手のひらを開き
            右腕を伸ばしている
            
            いつか
            ぼくの麦藁帽子をさらって行った
            真夏のような暑い風が吹く
            少女が掴もうとしている
            楠の葉 空をかける雲 青空を
            なびかせて
       
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by dreaming_star | 2004-06-20 21:52 |
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