詩 『 はじめまして 』
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       はじめまして
       僕は
       はじめましてのあいさつは
       照れくさいので
       あまりしないのですが
       なんだか
       あなたとは
       初めてお会いした気がしないから
       ごあいさつに伺いました
       
       あれは
       一年前の
       ちょうど今ごろの時期でしょうか
       公園の隅っこの方で
       みゃーみゃーと
       鳴いている声がするのです
       恐る恐る
       その声のする方に近寄ってみると
       ちょうどあなたくらいの大きさの
       子猫がいました
       雨に濡れてぼそぼその毛をしていて
       得体の知れないものが近づいてきて
       怖かったんでしょうね
       小さな身体を小刻みに震わせて
       今にも飛びかからんばかりに
       四つん這いになった身体を
       前のめりにしならせて
       大きく見開いた目で
       僕を睨みつけている子がいました
       それが
       あなたのお母さんです
       あなたは
       目も開かない
       まだほんの赤ちゃんですので
       警戒心こそありませんが
       その声から鳴き方
       毛の模様まで
       お母さんそっくりです
       
       あなたの名前はもうお決まりでしょうか
       もしお決まりでなかったら
       僕に
       あなたの名前を
       付けさせて頂けないでしょうか
       僕は
       もうすっかり
       あなたの友だち気分でいます
       可笑しいですよね
       まだ会ったばかりなのに
       僕はあなたと
       友だちになりたいと思っています
       あなたのお母さんと
       友だちでいるように
       あなたとも
       そういう友だちになりたいと思っています
       それまで何度でも
       こちらに来ますので
       よろしかったら
       相手をしてやって下さいね
       
       あなたが
       目を開いたときに
       またこちらに
       ごあいさつに伺いたいと思います
       それでは
       今日はこれにて
       失礼致します
       
       
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by dreaming_star | 2004-05-08 21:58 |
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