詩 『 きつねの嫁入り 』

       やけに暗い朝だった
       東の空に太陽が昇り
       白々と夜が明ける頃になっても
       太陽はどんよりとした
       灰色の雲に覆われ
       霞のかかる山並みも
       遠く、遠くに感じられる
       暗い朝のことだった
       
       突然、雨が降リ出した
       ざんざん、ざんざんと
       雨は降っているのに
       次第に空は晴れてゆき
       日が照り出しても
       雨は降り続けていた
       
       ぼくは駆け出す
       いつもより少し躊躇いがちに
       きつね火に騙されたように
       雨にその身を委ねるように
       
       空っ風が舞い
       きつね火を見る
       ぼくはきつねに抓まれた
       白粉をつけた花嫁を見る
       小雨の中に
詩集 きつねの嫁入り
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by dreaming_star | 2004-12-20 23:07 |
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