詩 『 金平糖 』

       「誕生日には何が欲しい?」
       そうきみが聞くから
       ぼくは「金平糖」と答える
       きみは小首を傾げ
       えっ?
       あなた甘党だったかしら?
       そんな顔をして
       ぼくを見ている

       ぼくの誕生祝に
       プレゼントしてくれようとするきみ
       その気持ちが嬉しくて
       ぼくはきみの手を取り
       手のひらにひとつぶ
       金平糖を乗せる
       
       きみの知っている通り
       ぼくは甘党じゃない
       本当の金平糖が
       欲しい訳じゃない
       
       ぼくの誕生日に
       なにか
       プレゼントをしてくれようとする
       きみのその気持ち
       とてもうれしい

       でもね、
       ぼくはなにも要らないんだ
       
       そう言うと、
       きみは困った顔をするだろう
       
       だから、
       ぼくは「金平糖」と答える
       
       きみから貰ったひとつぶの金平糖は
       ぼくをあまーくとろかせる
       甘くておいしい金平糖
       きみのおめでとうという言葉が
       ぼくには
       なによりものプレゼントだから       
       
       
  ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~

       ぼくは
       十粒の金平糖を
       用意して待っている
       きみに
       ありがとうと言うために

詩集 金平糖
[PR]
by dreaming_star | 2004-11-21 23:30 |
<< 詩 『 ピピッとくる言葉 』 詩 『 さようなら 』 >>