詩 『 雨の日の朝 』
a0001563_21583879.jpg
       斜め前に差した傘を
       忙しなく雨が打つ
       空恐ろしい呪文を聞いたように
       ぼくは両手で雨を遮る
       
       傘の合間をすり抜けて
       ほの香る風が鼻先を擽る
       そっと抱き寄せる母親のように
       金木犀の香りがぼくを包み込む
       
       目覚めたばかりの赤子のように
       ぼくは金木犀を探す
       持ち上げた傘影から覗いた先に
       橙黄色の小さな花が咲いていた
詩集 雨の日の朝
[PR]
by dreaming_star | 2004-09-29 21:57 |
<< 詩 『 天邪鬼 』 詩 『 十五夜 』 >>